神様がくれた夏
おかげで6時間目、あたしは太陽に照らされ続けながら授業を受けなくてはならなくなってしまったのだった。
カーテンの有難さを身をもって知る。
夏の日差しはなめちゃあかん。
「この野郎…アイツら絶対許さない…」
「まぁ怒りたくなる気持ちも分かるけどさ、アイツらも今頃お説教で大変なんじゃないかな」
「………停学にでもなってしまえばいいのに」
あたしがボソリと低く呟くと、ほのかは小さく笑った。
日焼けを恐れたあたしは、鞄から長タオルを取り出すと田舎のオバちゃんのように頭にタオルを被せて顎の下で結んだ。
この際腕の日焼けは諦めよう。
しかし顔だけはどうしても嫌だったから、このような状態になってしまったのだ。
今は周りからどう思われようとどう見られようと関係ない。
こんなことで真っ黒に焼けるわけにはいかないのだ。