神様がくれた夏



名前を呼ばれ、ハッと反射的に黒板へと目を向ける。


次に先生へと目を向ければ、若干怒り気味に目を吊り上げていた。



うわお…しまった。



寝るなら寝るで寝たふりをしとけばよかったものの、突っ伏したり起き上がったり、校庭を見てみたり黒板を見てみたり、チョロチョロ動いていたのがマズかったのだろう。


先生の目に止まってしまったらしい。



なんてミスを犯してしまったんだろう、なんて今さら後悔してももう遅い。


どうやら滅多に怒ることのない先生を怒らせてしまったみたいだ。




「す…すみません…」




とりあえず謝った。


けれどすぐ謝ったあたしに苛立ちは納まったようだった。



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