神様がくれた夏
「…ふ…っ」
やはりキスは慣れない。
そもそもキスに慣れなどあるのだろうか? なんてボンヤリと考えた。
一度離れ、そしてまた彼の整った唇が近づいてくる。
貪るかように激しさを増すキスに、あたしの体がピクリと反応する。
毎回こうだ。
彼の激しいキスに、経験ゼロと断言してもいいほどのあたしがついていけるわけがない。
「…んっ」
必死で酸素を吸い込もうと、すればするほど甘い擦れた声が出てきてしまう。
まるで息を吸わせないとでも言いたそうな、彼のやや強引なキス。
彼の舌があたしの口内を舐め回す。
そのたんびにあたしの体はピクリと反応をしてしまう。