神様がくれた夏
「夏目涼ってさ、どんな人なの?」
そう率直に問えば、もちろんと言うべきなのか、
「はぁ? 知らないよ」
なんて答えが返ってきた。
なんだよ。
やっぱりほのかも知れないのか。
なんて思いながらため息を吐き出そうとしたときだった。
「なーに? 好きになっちゃった?」
にやりと怪しく笑いながら、ほのかはすごく楽しそうに問うてきた。
なんて事を楽しそうに言うんだ、まったく。
馬鹿を言うんじゃない。
あたしは眉を寄せながら、
「そんなことがあるかっ」
ぷいっとそっぽを向いてヘソを曲げてみたりした。