神様がくれた夏



なんなんだ、まったく。


好きとか嫌いとか、そういううんちゃらじゃないというのに。



ちょっぴり楽しみたかっただけらしいほのは、あたしの反応に少しばかり楽しんだ後、



「まぁ一匹狼だから謎だらけなんじゃない?」



と、いきなり本題を持ってきたもんだから乗り遅れてしまった。



「謎?」



「そう、謎」



「謎…」



「だってよく分かんないじゃん? 今時珍しいっていうかさ」



「まぁ…確かにね」



謎、か。


確かにそうなのかもしれない。



不思議、そして謎だ。



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