神様がくれた夏
そんないきなり立ち上がったあたしに、ほのかは、
「な…何事…?」
と、雑誌から顔を上げ、目を丸々と見開きながら驚いたように言う。
あたしはそんな状態のほのかの肩をガッシリと掴んでは目を見開いて。
「朝先生があたしに放課後来いって言ってたっ?!」
眠さと戦いながらSHRを受けていたことを思い出したのだ。
曖昧に返事をしたような気がする。
だから今まで忘れていたんだ。
必死なあたしを見たほのかも、次の瞬間には表情を変え、
「そうじゃん、言ってたよ!」
あたし同様慌てながらそう叫んだ。