鈴屋のひとひら







 猫は青年の足元までやってくると、優しい声でミャーオと鳴きました。




 青年はやっぱり答えません。




鈴をつくり続けます。




 彼女はそれきり何も言わず、青年の背中をじっと見つめました。






 夕方になると、彼女は挨拶もせずに帰っていきました。
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