鈴屋のひとひら







 次の日も、猫は工房にやってきました。



青年の足元でミャーオと鳴いて、夕方になると帰っていきました。


 その次の日も、そのまた次の日も、彼女は工房にやってきては帰っていきました。






 青年は一度も振り向かず、彼女を見ようともしませんでした。
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