草村の中の住人。
僕と君が出会ったのは、
丁度今から20年程前でしょうか。
その時僕はまだほんの3歳で、
母親と公園で遊んでいるときに、君を見つけたのです。
君は鉄製の階段が拵えてある小さめの滑り台の上にちょこんと座って、
どうも僕の様子を伺っているようでした。
そのか弱い視線に気づいた僕は、最初興味本位に近寄り君に触れました。
するといきなりの行動だったからか
ものすごく驚いたようで
ビクッと体を跳ねさせて滑るように駆け降りていきました。