【短編】カフェ・モカ
カフェ・モカ
カフェ・モカを一つ
上には生クリームをトッピング。
これがいちばん重要。
“たっぷり”ね。
いつものカフェでいつもの注文。
もちろん席だっていつも決めている。
入り口を入ってすぐ右、奥まったところにある二人がけのテーブル。
マスターの趣味で選んだという家具のほとんどは、知り合いの職人さんの手作りだとか。
温か味のある木目を指でなぞる。
緑の匂いがしてきそう。
遠くからバタバタと足音が聞こえた気がした。
シュン、キミの足音だ。
どうやらあたしの憩いのひとときは、あと30秒もしないうちに消え去るらしい。
上には生クリームをトッピング。
これがいちばん重要。
“たっぷり”ね。
いつものカフェでいつもの注文。
もちろん席だっていつも決めている。
入り口を入ってすぐ右、奥まったところにある二人がけのテーブル。
マスターの趣味で選んだという家具のほとんどは、知り合いの職人さんの手作りだとか。
温か味のある木目を指でなぞる。
緑の匂いがしてきそう。
遠くからバタバタと足音が聞こえた気がした。
シュン、キミの足音だ。
どうやらあたしの憩いのひとときは、あと30秒もしないうちに消え去るらしい。