【短編】カフェ・モカ
フォトアルバム
次の日からも

うっとおしいくらい、キミは毎日あたしの元を訪れた。

“トモ、具合悪いの?大丈夫?”

その度に、あたしは本当に具合が悪くなる。

しばらく放っておいてほしいの。

だから、こう答え続けた。

「うん。大丈夫。」

そっけない態度のままで。

「あたしの所にきてないで、エリちゃんのところに行きなよ。」

顔を会わすと胸が締め付けられる。

キミが愛おしいってキュウッと締め付けて駄々をこねるの。

次第にキミの足はあたしから遠のいていった。

そう望んでいたはずなのに。

こんなにもキミに会いたくなる。

友達でいい。どんなカタチでもいいからキミのそばにいたい。

ずっと想ってた。
ずっとずっと想って、キミと友達でいたのに。

壊すのはいつも・・・築くことより簡単だね。

部屋で一人きりになると、キミのこと考えてしまう。

引き出しの隅っこにしまわれたアルバムを開く。

6年前、キミと写る幼いあたし。

キミはよく魔法ごっこをしようと言った。

素直になれる魔法があったらいいのにね。
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