いつまでもどこまでも…
実際には物体に色はついているだろう。
でも今俺の目はまるでモノクロカメラでうつしているような世界でしか見えない
ただ今俺の目に写る色は
目をつむって思い返す友香との思い出だけ。
「ともか…」
そうつぶやいたときだった。
ピーンポーン
家のチャイムがなった。
俺は友香が帰ってきた。
そう思い急いで家の扉を開いた。
「友香ッ」
「残念ながら、友香ではありません」
そこには俺の友達の健がいた。
「お前が学校に来ないから心配してみに着てやったんだけど…なんかあった?」
「…悪いけど、今は帰って」
「は?」
「今、人と話してる気分じゃない」
「お前、友香ちゃんとなんか合ったんだろ」
健は本気で俺のことを心配してくれてるんだろう。
現に眉間に皺を寄せて困ったような悲しそうな怒ったような
なんともいえない顔をしている。
でも…
「人に話せるようなことじゃない」
「は?とにかく中に入れろよ」
「ムリ。」
「お前…俺らダチだろ?他人じゃねーだろ。
汚い話でも他人から見たら軽蔑するような話でも
俺は受け入れてやる」
この言葉で、俺は健に話す事にした。