天高く舞い上がれ
序章
パンッ
「キャー!」
「イヤー!」
「翼さん!」
『………』
あれ
体が動かん
なんでや
なんでやっ
可笑しいわ
涙が止まらん
「…っ……翼さ…」
ごめんな
「いやだっ死なないで」
ごめんなぁ
『…カハッ…ハァ…海翔』
「つ、ばさぁっ」
『馬鹿やなぁ
そないに泣きはったら、あかんやろぉ?』
「馬鹿は、翼だ!死ぬなよ!?」
『海翔……オメェに頼みがあんのや』
「翼……っ…後でなんだって聞いてやるから!喋んな!」
『駄目なんや。』
「駄目じゃねぇ!」
駄目なんよ
もう
『目が霞んでなんも見えん』