窓際のブラウニー



本棚に置かれていた本に手を伸ばす。



なぜか、動物の写真集がたくさん置かれていた。

幼少期から犬が大好きだった私は、犬の写真集に見入ってしまった。




一番最初に飼った捨て犬のペルに似た犬が写っていた。

残した給食のパンをこっそり持って帰ってきていつもペルにあげていたことを思い出し、
顔の筋肉が緩む。



動物でも飼おうかな…



お義母さんと2人の時間は息が詰まる。





あぁ、お義母さんは動物が苦手だった。


やはり無理だ。




あの家で一番偉いのは私じゃない。


最後の最後に決定するのは夫。

いつもお義母さんの意見を聞いてから決める夫。



一番偉いのはお義母さん。




私の家じゃないんだ。




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