窓際のブラウニー
第12章【雪のような人】
ゆっくりと流れる時間が好き。
この場所は辛い現実を忘れさせてくれる場所だった。
目を閉じると
白い服を着た、真っ白い肌の雪のような人が
私を見つめて泣いている。
雪子さん。
あなたの大事な人を愛してしまった私を許してください。
不倫なんて
浮気なんて…
そう見えるかも知れないけれど、違うんです。
もっと深い
何か別の愛で結ばれた2人。
私には
田所さんが必要なんです。
奪うつもりはありません。
ただ
時々そばにいて欲しいだけです。
だめですか
雪子さん…