窓際のブラウニー



指にキスをされただけで体はどうしようもなく火照っていた。


昨夜、夫に抱かれてもこんな気持ちにはなれなかった。





今、こんなにも愛されていると感じることができるのは


なぜ?




あなたには


大事な雪子さんがいるというのに…






「写真見ました。びっくりした…田所さんが撮ったんですね。」



私はそのまま手を握り合っていると自分が止められなくなりそうだった。


本当はもっと握り合って、田所さんの温度を感じていたかった。


でも、怖くて…


その空気を壊す為に言葉を発した。




絡めていた指の動きが止まった。




「マスターから聞いた?どこまで聞いた?」



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