窓際のブラウニー
私は田所さんの胸に飛び込んだ。
私の体をすぐに受け入れてくれた田所さんは、
ぎゅっと・・・強く、優しく私の体を抱きしめた。
辛かった日々、我慢だらけの毎日…
そんなものを全部忘れさせてくれるくらいに、私はその腕に安心感を覚えた。
「お願い・・・もう離さないで。私を連れ去ってください。」
小川のせせらぎが私の鼓動の音を消してくれた。
肩越しに見えた桜の木からは、たくさんの花びらが散っていた。