窓際のブラウニー
そんなに世間体が大事?
会社に離婚されたなんて言えないから?
そう思いながらも、私も涙が止まらなかった。
何も言えないまま声をあげて泣いた。
悲しい涙か、今までの我慢の涙か、何なのか自分でもわからない。
でも止まらなかった。
「真千子がいてくれるのが当たり前で、真千子のいない人生なんて考えられない。『ありがとう』や『ごめん』すら言えなかった俺を、もう愛してはくれないか?」
愛してなんかいない。
それなのに、私は嬉しさで震えていた。
こんな夫を見ることができて、私は感激していたんだ。