窓際のブラウニー

メールを送信してから、

やっぱり後悔した。




行動に移すべきではなかった。




台所から聞こえるTVの音と、紙袋の音。


きっとお義母さんはお茶を入れて、一人でたいやきを食べている。




私と夫で選んだソファの上に横になりながら…





ループ窓を開ける。


春の匂いがする。




もう冬も終わりか。


冬服を出したのが、つい最近のことのようだ。




窓の外には、今日も自由な空が広がっている。






メールが届く。





こんな風にドキドキしながら、メールを開くのは初めてかも知れない。


私にとって、この携帯もメールも、ただ連絡を取るだけの手段でしかない。



誰かからのメールを待つ気持ちを初めて味わった。





【柊二です!本当にメールもらえるなんて、びっくりです!僕に何かできますか】



私の想いは届いていた。



HELP ME・・・



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