窓際のブラウニー
一歩踏み出した足を、
そこで止めるか、
そのまま走り出すか…
理性と欲望が喧嘩し始めた。
頭の中では
さっきお義母さんに言われた言葉や
夫からの冷たい一言が
繰り返し思い出された。
心は決まっていた。
ただ、言い訳が欲しかっただけ。
道を少し踏み外すには、それを正当化するだけの理由があった。
【私を支えてくれますか?】
私の送ったメールの返事は
1分以内で返って来た。
それは ハートマークひとつだけだった。