窓際のブラウニー



眠る夫の横で


携帯電話の画面を見つめた。



メール1件…




夜中のメールはドキドキする。



田所さんの姿を想像してしまう。


彼もパジャマを着て、ベッドの中からメールをくれたのだろうか。


隣には

奥さんがいるのだろうか。




【真千子さん、おやすみなさい!また行きましょうね。】




期待していたメールではなかった。


何を期待していたんだろう。



彼に何を言って欲しかったんだろう。




【会いたい】


私はたった4文字だけのメールを送信して、すぐに電源を切った。




返事を待つのが怖いから…




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