一度の保証(短編集)
「るっいちゃーん」


「なーにー?」


「店やめーやぁ」


「何言ってん?」


「俺、やってけそうホスト。留衣ちゃんお水辞めてさ、昼間バイトでもしーよー。俺、ここ住む」


「何 勝手なことゆってんのよ」


「留衣ちゃん、お水似合わんって」


「そう?てか どうしたん今日は。なんかあったん?」


「なーんも?
ただ 思っただけ〜」


「あっそ。
あたしまだ眠いから寝るし、裕馬もスーツだけ脱いで寝ーよ」


「はーい。そうする。
俺、もうだめ…」


布団に脱ぎかけたスーツで入るとすぐに眠ってしまった裕馬


あたしは、スーツをしわにならないように脱がしてから寝た。


この時の裕馬の言葉を、あたしはちょっと自惚れたんだ…
だけど、馬鹿だったよ。


朝 起きると、久美からめずらしく誘いのメールが入っていた。


《起きたら電話かメールして☆
今日 あたし休みなんだけど、夜 遊ばない?
てか、彼氏 見せたいの
彼氏に一人連れてきてもらうし、ご飯食べに行こうよ》


あたしは、メールを打ち返す。


《彼氏 見るのはいいけど、一人連れてくるってホストやろ?私つれいなくていいよ》

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