一度の保証(短編集)
「あたしは、久美が彼氏できたから逢わすってゆうから来たんやけど」


「ちゃうって。俺は、克也さんに彼女とその友達との食事誘われたから」


「何が違うの?!
てか、久美があたしと同じ店って知ってたんじゃないん?
裕馬あたしの店知ってんのに、久美から働いてるとこ聞いてないわけないやろ?」


「聞いてなかった!ほんま!」


「絶対嘘!聞いてたやろ?」


あたしは、裕馬を睨みつけた。


「いや、店は、聞いてたけど〜
留衣ちゃんが 今日来るなんて思ってなかったし」


「ほら!知ってたんや!
嘘つくなよ!」


「なぁ、留衣ちゃん?」


「何?」


「昨日の話しやけど、やっぱお水やめたら?
俺、ホスト頑張るし、一緒にすまへん?」


「今 そんな話しどうでもよくない?!」


あたしは、そう言い、裕馬の言葉を思い出した。


とにかく嘘つくってことやって〜


夢ハメって知ってる?


「裕馬!久美をどうする気なん?
久美は、確かに稼いでるけど、普通のキャバやねんで?
それに、あの克也って男 本気で久美と付き合ってんの?」


「本気やと思うで!
久美ちゃんをどうするとかないし」

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