一度の保証(短編集)
私コト紗英は、70歳になる。
女盛りの終止符年齢は、一般に75歳までと言われているこの世の中
あと5年となった。
私は、もう保証がなく、今は、二度目の生涯を送っている。
私の好きな人も、保証はもうなく、人生は、二度目。
好きな人の奥さんも、同じで二度目の人生だ。
ついに、待っていた時はきた。
「喜一、私ね…」
私の好きな人 喜一は、今 私の部屋で私の前に居る。
私の作った、きんぴらとちんげん菜のおひたしと焼けたばかりのぶりをグリルから出し、その夕食を共にしている。
「紗英、なんだ?」
喜一が、言いにくくしている私を見て言う。
「ずっと、言おうか悩んでたんだけど、ね…
でも、証拠もないのに、言うのもね、と思ってね…」
「だから何だよ?」
女盛りの終止符年齢は、一般に75歳までと言われているこの世の中
あと5年となった。
私は、もう保証がなく、今は、二度目の生涯を送っている。
私の好きな人も、保証はもうなく、人生は、二度目。
好きな人の奥さんも、同じで二度目の人生だ。
ついに、待っていた時はきた。
「喜一、私ね…」
私の好きな人 喜一は、今 私の部屋で私の前に居る。
私の作った、きんぴらとちんげん菜のおひたしと焼けたばかりのぶりをグリルから出し、その夕食を共にしている。
「紗英、なんだ?」
喜一が、言いにくくしている私を見て言う。
「ずっと、言おうか悩んでたんだけど、ね…
でも、証拠もないのに、言うのもね、と思ってね…」
「だから何だよ?」