一度の保証(短編集)
私は、二人に向かい合って座り、鈴の顔を見て言う。


「どうゆうことでしょうか?」


私が そう言うと、鈴は 鞄の中から私が喜一に見せた鈴の不倫相手との写真を出した。


「これ…」


「そう。あなたのよ。
うちの人に見せたわよね?」


「ええ!何かいけなかったかしら?
真実を知らせただけよ?」


「ふんっ 真実?」


鈴は、嫌な笑いを鼻ですると、また鞄の中から写真を数枚出した。


見ると、そこに写っていたのは、私と喜一


「これが何?」


「不倫現場をおさえられたのは、紗英さん、あなたの方よ。
そもそも、あたしは、不倫なんてしてないんだもの」


「してるじゃない!
この写真が、証拠よ!」


私は、鈴の不倫写真を平手で机ごと叩きつけた。


「それが、違うって言ってるのよ。
紗英さん、あなた、あたしに随分前から探偵を雇ってつけてたでしょ?
でも、残念ね…」


「何が?笑ってないで言いなさいよ!」


「あなたの雇っていた探偵は、あたしが、あなたがあの探偵を雇うようにしむけたの。雇うことを知っていて、すでにあたしが雇っていた探偵なの。
ご理解できる?」


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