一度の保証(短編集)

手を 洗ってきた二人がテーブルに座り サンドウィッチをほうばる。



「おいしい?」



「おいしい〜」



あたしの問いかけに しずかは大きな元気な声で、口のまわりを 一口食べただけなのに汚しながら言った。



また、あたしの胸中は、満たされ 幸せが溢れてくる。



「パパはどうですか?」



「おいしいよ。
ママが、上手に野菜を入れてくれてるから野菜 たくさん食べれるよ」



「まぁ〜 剛ったら。もう大人なのに」



あたしは、うふっと笑い しずかと目を合わせた。



「パパも野菜 きらい?」


「あんまりたくさん野菜ばっかりだったら苦手かな」



「パパ 大人なのに〜」



「でも、ママのサンドは好きだよ」



そう話しをしていると、我が家のインターホンが鳴り、受話器を取り 画面に来客人の顔が写ると、剛の妹夫婦だった。



「パパ、愛ちゃん達だよ?」



「いっつも急に遊びに来るんだからあいつらは」



四角い サンドを無理矢理一口で食べると立ち上がりあたしから受話器を受け取った。


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