一度の保証(短編集)
えりなは、21歳になっているようで、日々 アルバイトばかりしているという。



そんな日常の中、そのえりなの親からの電話がきた。



「はい 宮崎です」



俺が 自宅電話に出ると、女性の声で、話される。



「太一さん。
ごめんなさい 今、いいかしら?」



「はい。どうしたんですか?」



「あ〜、そうだね。お母さんは、あれからどう?」



「はい。友人ができたみたいで楽しそうに生活してくれてるようで、安心してます。
近々 覗きに行こうかと思ってるんですが」



「そう。心配だものねぇ」



「話しって?それですか?」



「えりなの事なんだけど、一人暮らししたいって言い出したの。
一度でいいからって」



「はぁ。まぁ 分からなくもありませんが」



「でもね、一人でなんて心配で 太一さんとお母さんが良いって言ってくださったら、お金は、いくらでも払いますから、一緒に太一さん 住んであげてほしいの」



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