一度の保証(短編集)
「はい」



「おっ えりな?」



「うん。太一お兄ちゃんだよね」



「ああ、こっち住むって?」



「いいの?!」



嬉しそうな声で言うえりな



「いいけど、来る日 俺が決めるでいい?」



「うん!うん!いつでもいいよ!」



「O K、 じゃあ 2週間後の日曜日の朝からにして」



「うん!ありがとう!!」


「じゃあな。このまま切ってよ。また おばさんには連絡するっていっといて」



「うん。分かった」



受話器を置き、最後にえりなの嬉しそうな声を聞き、頭を少し かかえた。



俺は、正直 嬉しくも何ともない。



同僚である彼女は呼べないなと再確認して、風呂場へ行った。



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