一度の保証(短編集)
「ああ、今夜は、予定通り楽しもう!」



「うん!そうだね。せっかく来たんだもの」



気をとりなおし旅行に気分をもどした。




翌日、紗和に起こされ朝食をとってすぐ、電話をかけた。



「もしもし、お兄ちゃん?朝なのに会社は?」



「有給中なんだよ」



「そうなんだ。どうしたの?」



「今、どこにいるんだ?」



「今?内緒だよ〜。あたしがいなくて寂しいの〜?」



「ふざけるな。お前 大阪だろ?」



「なっ!どうして?!」



「昨日の夜 見たんだ。
俺も今 彼女と旅行来ててさ。
たまたまお前が、ホストクラブに入る所をね。
逢って話ししようよ」



「迷惑かけるような事はしてないから。信じて」



「いいから、とにかく話しをしに来い。
別に怒ってるわけじゃないんだ。
俺には、お前を守る責任があるし、知っているべきだし、お前も話すべきだろ?それが出来ないならすぐ実家に帰ってもらう」



「分かった。話すから、だから…
じゃあ 今 今すぐ逢いに行っていい?
どこに泊まってるの?」



「彼女もいるけど、いいか?」


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