一度の保証(短編集)
「うん。太一お兄ちゃんの彼女なら良い人なんでしょ?」



「俺は そう思ってるよ」



場所を伝え、えりなが来るのを待った。



紗和は、緊張すると言って、女の子に逢うのに 化粧を気にし、いつもはつけない口紅をつけていた。



それに笑えて、俺は えりなの話しを聞くことを前にしながら、落ち着いていられた。



やがて、えりなが、俺達の部屋に来て、本題に入り話しをはじめた。



紗和の入れてくれたホテル内にある茶をまず俺だけが手をつけ、えりなに質問する。



「どうしてホストクラブ?その為に旅行に出たかったのか?一ヶ月も?」



「違うの!ただホストクラブに行きたかったわけじゃないの。
嘘ついたのは、悪かったと思ってる。
でも、本当に 真剣にこっちに来たかったの」




「どうしてだ?」



下を向き、話しずらそうにするえりなに紗和が、声をかける。



「大丈夫よ。お兄さんはね、なんだかんだ言ってえりなちゃんが 心配なのよ。
昨日だってあなたを見つけた時、顔が険しくってね、心をあなたに奪われてたわよ」



「紗和!俺 そんな顔してたか?」


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