一度の保証(短編集)
あたしの思考回路は、停止し、けれど 裕馬君の話しがつづく事で すぐ動きはじめる。



「彼女いてなかったのに?って思うやろ?
確かに付き合ってなかったけど、ずっと一緒にいた子やねん」



「おかしいよ、そんなの…ほんとなの?
だって 彼女じゃなかったのに?分かんないよ、あたしには分かんない」



「ほんまやで。
俺、えりなの人生壊したり狂わすような事 絶対せーへんって決めてたから こうゆう時に 嘘は言わん。
付き合ってなかったけど、たぶん お互い好きやった。言葉がなかっただけやねん。それに 俺 ホストやったし」



「今だって ホストでしょ?」



あたしが聞くと、裕馬君は、申し訳なさそうに笑みし言う。



「ごめん。俺は ただの手伝いや。
本職は、電気製品の会社に勤めてるねん。
その職場 世話してくれた人が、あのホストクラブのオーナーやから、たまに手伝いに売り上げ上げれるって認めてけれてるし行ってんねん。
でも、えりなと出会った時は、ホストしかしてなかったで」



我慢してるのに涙がたまってきたあたしは、まだ聞く。



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