一度の保証(短編集)
「殺されたってこと?」


「そうとしか…
でもね、今こうして生き返れたのは、その時 一緒に海に行ってた平田 早苗って子がいるんだけど、その子のおかげなの」


「そう、そんな友達が…
凄いじゃない里見
そうよね、里見のパパは、去年に亡くなってるものね…」


「凄い…
そうなんだけど、早苗は、職場の同僚で、確かに一番会社では仲が良いけど、こんなに想ってくれて接してくれてるなんて…」


「ね〜、その子に、里見が死んだ時の状況聞いてみようよ!何か 思い出してくれるか知ってるかもしれないし」


「うん。そうだね。連絡はしないとって思ってたから、それにお礼も言わないといけないし、逢いたいから逢ってきてみるわ」


「うん。そうしなよ。
でも 本当に良かった。里見が生き返る事ができて」

桃華は、そう言い涙ぐむと、仕事が残っているからと言って、職場へ戻っていった。


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