一度の保証(短編集)
倉門 志乃は、私と一つしか歳が変わらない27才


形の良い白いスーツのスカートから伸びる足も色白く、ヒールは、10センチほどありそうにも関わらず、はきこなしているのは、まさに女として流石


「中原さん、良かったわね元気に戻れて」


「ええ、お陰さまで」


「でも、中原さんと平田さんが そこまで仲が良かったなんてしらなかったわ。今じゃ 平田さんは 社内のお嫁にするとしたらランキング1位よ!
中原さんを生き返らせるほどお友達思いで なんて思いやりのある人なんだろうって言われてるわ」

「ほんとに?でも、早苗のお陰で生き返れたのは確かだわ。
私も、早苗が そんなに心配して想ってくれたなんて信じられないもの。
有り難い事よ」


「ほんとね〜、たっぷり平田さんにはお礼しなくちゃだわね!」


「ええ、ほんっとに」

早苗が居る場所に着き、二人で倉庫内に入り早苗を探す。

倉門さんが、早苗を見つけ声をかけた。

「平田さん、私が変わることになったの」

志乃の声に、私にも気づいた。

「平田さん、驚いたでしょ?専務が好きなだけ二人で話していいから、後は私にまかせるですって。だからいってらっしゃい」

「ええ…、悪いわね。じゃあ頼むわね倉門さん」

早苗は、志乃に手に持った資料を渡すと私の方まで歩いてきた
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