一度の保証(短編集)
「里見?どうして?」


「あ… 私 ね…
覚えてるの」


「何を!?」


「私、誰かに足を引っ張られたの」


「それ、医者や警察には?!」


「言ってない。医者から説明受けた時は、驚いたけど、そうですかって返事したから」


「そう…
それで、里見は どうしたいとかどうするつもりとかあるの?」


「分からない
ただ、知りたくて…
どうして私だったのかとか、今 犯人はどうなってるのか?とか」


「ほんとに、引っ張られたの?」


「信じてくれないの??ほんとよ!確かよ!そこまでは、きっちり覚えてる」


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