一度の保証(短編集)
二階の店は、間逆…
もちろん良い意味ではなく、黒い椅子に暗い店内、大きく流れるビートのきいた音楽


品があるとはかけはなれている。


あたしが、二階の店に入店した理由は、友人三人が、上に入店すると言ったからだ。


特に理由もないし、一階の店を初めて見て、綺麗な店だと思った。


「留衣ちゃんは、なんで上にしたんや?
上の店な、前は行ったてたことあるんやけど、わしは、気にいらんかったから行くんやめてん。
今は、こっちしか来てないわ」


「あたしですか?
あたし、まだ夜 はじめたばかりなんで、こうゆう高級感あるお店より、はじめは 気軽そうなお店がいいかなと思ったんで。
でも、いずれは、こうゆう雰囲気のお店で働きたいと思ってます」


あたしは、とっさに 思い付くまま言葉を並べた。


笑顔だけは忘れず…


「そうか。頑張りや留衣ちゃん
よっしゃ、わしチェックするわ」


あたしじゃ気を悪くしたのか城農さんはそう言いボーイを呼んだ。


「え?でも、まださっきの女の方もどってきてませんし…」


「ん?いいねんいいねん」

あたしに返事を返すと来たボーイに言う。


「チェックして」


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