一度の保証(短編集)
「いえ、そんな、特には。初心者のあたしなので、頑張れって言ってくれただけで」


「ほんまかぁ。なんか怪しいこと吹き込まれたんちゃうか?
吹き込まれたあかんで」


「はい!」


こうして 城農さんは、週に四日すべて通ってくれるようになった。


だけど、日が立つにつれ、城農さんの要求は、大きなものになってきている。


それが、今のあたしには、悩みだった。


でも、城農さんを逃すわけにはいかない…


あまり長い時間つきたくなく、他のお客さんが来てくれると多い分助かる。


「じょうのうちゃん、いらっしゃい」


あたしは、席に座り、グラスに氷を入れていると、あたしにビールをジンジャーで割ったドリンクが運ばれてきた。


「留衣ちゃん、いつもの頼んどいたから」


「ありがとう!じゃあ急いで水割りつくるね!」


あたしとじょうのうちゃんは、乾杯し、じょうのうちゃんは、いつものようにあたしの肩や太股に手を置きさすってきたりする。


「なぁ、留衣ちゃん。いつになったら、わしの女になってくれるんや?」


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