一度の保証(短編集)
学生だとゆうのは、嘘。
習い事を たくさんしているのも、もちろん嘘


嘘のおかげで、日曜日の休日も、お客さんに逢わなくてすむ理由もできるし、同伴をする時など、何かと都合がいい。


あたしが、しげっちの席に戻った時には、しげっちは、不機嫌


「なんやあのじじい。
留衣ちゃん やたら長いことついてなかったか?
あいつやろ?あんまつきたくないってゆうてるの」


「うん…そうやねん…
あんま最近 つきたくなくて…
でも、気にせんといて!
今、しげっちのとこ戻れてあたし気分良くなったし平気!」


「そうか?
それならええんやけど、なんかあったらいつでもゆってこいな?
電話もしてこいよ?」


「うん、ありがとう!
しげっちになら頼っちゃうかも」


こんな調子で、あたしは、ラストまでいてくれたしげっちと朝まで過ごし、じょうのうちゃんと他のなおやくん、藤治さんの席を行き来しながら過ごした。


じょうのうちゃんは、ラストより、二時間前に帰ったので、しげっちは、ずっとご機嫌だった。


今日は、かなり遅くなり、店を出ると外は、明るかった。


時間を見るともう8時…


あたしは、送りの車を断り一人歩いた。
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