一度の保証(短編集)
携帯を出し、お客さんからきていたメールをすべて返信すると、裕馬に電話した。


「はーい?留衣ちゃん?どうしたん?こんな時間に」


「今さっき終ってさ、送り断ったから、一緒に帰ろかなと思って」


「俺、もう終るから待ってて!」


「うん。じゃあコンビニにおるわ」


「おっけい」


裕馬が、コンビニに現れた時には、9時になっていた。


日の光が、疲れた体に響く…


「留衣ちゃん」


裕馬に呼ばれ振り向いた。


「おっそーい。もう9時やし」


「ごめん!てか、留衣ちゃん急すぎやねんもん。
今日は、遅かってんなぁ」


「うん、そうやねん。
あたしのお客さんが、ラストまでいたからさ、帰れんかってん。
裕馬は、今日どうやったん?がんばったん?」


「頑張ったよー!俺今日キャッチあげたもん。
指名も二人もらったで〜」


「すごいやん!良かったなぁ」


「いやぁ、他の人見てたらすごいもん!俺、全然やわ〜!
で、どうする?動く?」


「うん。そうやなぁ。とりあえず眠い。
裕馬 寮帰るん?」


「え?俺、留衣ちゃんとこで寝さしてもらう気満々やってんけど!」


「嘘 嘘笑 帰ろっか」

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