* 禁断の果実 *
幼馴染みでマーとアタシと和はずっと一緒。
小さい頃、アタシが転んで泣いた時、
和はそっけなく、そんなもんで泣くなって怒ったけど
マーは必要以上に大丈夫!?って心配して
それに甘えてもっと泣くと
お前が甘くすっからだ、って巻き添えで和に起こられてたマー。
外遊びの方が好きなくせに
折り紙するアタシの真似したり
公園に集合ね、って言って
自分はバスケットボール持ってきながら
アタシが持ってったバドミントンに合わせてくれたり
お人好しでいっつも笑ってるマーにはホント支えてもらってる。
モデルだってアタシの真似して始めて
迷惑だから、とか言ったけど
マーがいなかったらきっと辞めてただろうし。
中学の時
仲いいアタシとマーに
付き合ってるの?、なんてよく聞かれて
そんなことあるわけないじゃん!って即答したけど
思ったの…
もし
和じゃなくてマーだったら
マーを好きになってたら…
「ナイスシュート…」
幸せになれてたかな…、なんて
でも同時に
"だったら"って考える自分は
きっと逃げ道を探してるんだ、って
弟みたいなマーは
ホントの兄妹である和より
兄妹みたいな想いしかわかない…。
アタシが好きなのは
やっぱり
和なんだ…