* 禁断の果実 *
サクラ「でも、ごめんねー?
和くんはアタシのなんだぁー。
ふふっ、ねー、かーずっ」
ぎゅっと絡んでる腕に抱きついて
にっこりとした笑顔を和に向けてから
威嚇するようにアタシを睨む。
カズ…って
なんでアタシと同じ呼び方すんのよ。
とは思っても
言い返したりなんか出来ない。
言い返したりするどころか
和哉「ばーか、兄妹に誰のもんとかねーだろよ」
ちゃんと否定しなきゃいけないなんて分かってる。
でもね…
それでもね、
「ばか……」
アタシの目の前で
わざわざそこまでしなくったっていいじゃん…。
和哉「ね?、分かった?」
サクラ「うんっ!!、ありがとっ」
そこまでしなくったっていいじゃん、
兄妹って証明するために
サクラが特別だ、って証明するために
キスまでする必要ないじゃん…。