* 禁断の果実 *
「私も彼氏ほしーなぁー」
叫ぶように呟く裕美をチラ見するとしっかりと目があった。
確信犯…
なんて分かってても知らぬふり。
それに屈しないで
「でもさ、もし作るんだったら」
男の条件をあぁでこうでと説明する根強いこの子には
「でさぁ、やっぱ合コンじゃない?
ね!!、星夏っ」
敵わないし
押しの強さに負ける自分には呆れる。
「好みが揃うなんて保証しないからね!?」
「大丈夫ー」
にっこにっこの笑みを向ける裕美。
「まったく…」
「ねぇ、いつ?いつ?」
「今日はムリだよ!?
仕事だし!、そこで集めるんだから!!」
「分かってる♪」
「多分、予定的には土日ぐらい」
「はいっ、分かりました!!」
元気よく言って
「頼りにしてます、あねごっ!!」
敬礼までするって…
「バカ…」