:Noah's Ark

「結局、どうやったってどうなったって、生きてるだけ、生きてくだけ。それでいいじゃない。ノア。」


リュックサックを肩に担ぎ、彼は振り替える。


「わからない。だから怖い。でも私達が帰ってくる場所は此処で、流れる時間は同じ。それなら、流れというものは、共用で、誰もが持ち得るただ一つの必然。」

「相変わらず難しい愛情表現だ。」


彼は笑った。

「じゃ、いってくるよ」

「何時に戻るの?」

「うーん・・・【18:00頃】、かな。そっちは?」

「私は【16:00】・・・。」



いってらっしゃい。気を付けて。

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