See you again.《短》
数ヶ月前の終業式の帰り道。
私は暴走車に巻き込まれそうになった幼稚園児をかばって、この世を去った。
子供なんて好きではなかった私が、あんな死に方をするなんて、私ですら予想外だった。
だけど……こんな言い方をすれば誤解を招くかもしれないし、たくさん泣かせてしまった人達にたいして、申し訳ない気持ちはあるけれど。
私は、後悔していない。
あのとき、私は自分の本能に従った。
今ここで何もしなければ、自分のことを嫌いになると思ったのだ。
だからこそ私は後悔していないし、自分が死んだことを冷静に受け止めていた。