See you again.《短》
だけど、先生は気付いてくれた。
それどころか幽霊になった私に驚くこともせず、ただ私の気持ちに耳を傾けてくれた。
「先生、ありがとう。これで成仏出来そうだよ」
まだ困ったような顔をしている先生にそう言うと、先生は小さく笑う。
「良かったな。あっちの世界でも元気で暮らせよ」
そして冗談なのか本気なのかよくわからないけれど、そんなことを言いながら。
最高の笑みを、私に向けてくれた。
卒業出来て、告白出来て、良かった。
そう心底思っていると、あの引っ張られるような感覚を、今までで一番強く感じる。
……もう、この世界ともお別れか。
先生もなにか感じとったのか、笑みを潜めて真剣な顔をしていた。