スロウ・メロウ
なんて冗談がかなり心地よい。楽で楽しくて…さっきのは動揺しただけだ、そうだ。
しかし、そんな俺の暗示も消え去るほど次の言葉に反応してしまった。
「ねえ梶、山代くんってどんな人?」
一瞬、思考が止まってた。
山代…山代だろ?なんで急に山代の話しだすんだよ。
「なんで急に。まっさか惚れたか~?」
胸のモヤモヤを取り外したくて明るく言った。にこりと笑いかけたあおいの表情は優しい。
「いやあのね?目ぇ覚めたら山代くんいて。タオルとか運んだのって山代くんだろうなーって」