スロウ・メロウ
:青い絵の具を落としたような
考えてみればそれは特別で、意識してみればキラキラ輝いてみえたのは確かだ。
放課後の屋上は青で溢れている。
「梶ーどうしようー」
「んなこと言われても」
炭酸飲料のペットボトルがシュワリと音をたてた。……どうしたらいいんだこの状況
どうやらあおいは看病してくれたりノートを貸してくれたりした山代にお礼がしたいらしい。
しかしそれをどうやって切り出せばいいのかわからないらしく、部活が珍しくオフの俺に来たわけだ。
でも正直なところ別にそんなもんしなくていいだろっつーのが本音だ。
「ねえ聞いてる?」
「ああ」