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でもそんなこと気にしなかったらみんな優しくて竜さんは毎日決まった時間に私のところに来て話し相手になってくれる。
それが楽しくて嬉しかった。
私はいつの間にか笑顔を取り戻していてとっても幸せだった。
でも夜はなんだか悲しくて暗い何かが襲ってくる感覚に陥る。
最初の頃は赤子みたいに泣きじゃっくってた。
でも…ー
「また泣いてんのか?」
『る…琉生さん…』
そう琉生さん…彼が夜に来てくれるようになった。
「ガキみてーな奴だな」
荒々しい口調で言いながらもどこか優しくて
月明かりを背中に映る琉生さんの姿は翼の折れた天使みたいだった。
そんな彼に恋してしまったのが運命の境目。