また一緒に、1本取ろう。






おばさんの病室にきた。


手首に包帯が巻かれた状態で


静かに眠っているおばさん。




昔から綺麗なおばさんだけど、


今は少し疲れてる顔してる気がする。




気のせい…かな?




「凌…」


「…ごめん…俺っ…」




凌の目には、涙が溜まっていた。


私は、凌の震える手を握った。




「凌、ちょっと出よう」




私たちは病室から出た。


人気のない薄暗い病院は、怖くて仕方ない。




「はい、これ好きでしょ?」


「さんきゅ…」




私は自動販売機で飲み物を買い、


2人で椅子に座った。




状況を理解するのに必死で気づかなかったけど


凌の制服に、血がついていた。




凌っ…








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