また一緒に、1本取ろう。






「でも、そんな道木だからいいんじゃない?」


「え?」


「そんな道木が、唯には必要なんだよ」




高橋の言葉には、いつも背中を押される。


きっと、それは唯も同じ。




「でも、クールなくせに泣き虫とかっ」


「泣き虫じゃねーからっ!まじで!!」


「道木、必死すぎっ!でも、そーやって笑ってるほうがいいよ」


「…ありがとな、高橋」




完全に高橋のペースに乗せられてるな、俺。


ほんと、高橋には敵わねーよ。




「凌と唯ちゃんの荷物と着替え持ってきたぞ」


「おぉ、健太サンキュー」


「まぁ…道木もさ、あんまり根詰めないほうがいいよ?たまにはこのアホにも頼ってさっ」


「アホじゃねーしっ…まぁ、部長の代わりなら俺でも出来るけど、お前の代わりは誰にもできねぇからな~」


「道木、唯のこと頼んだよ?」


「じゃ、俺たちは行くか~」


「…2人とも、ありがとな」




健太と高橋が帰ってから、


寝ている唯を団扇であおいでいた。








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