また一緒に、1本取ろう。
「りょ…う…どこ…?」
弱々しい唯の声が聞こえて、
まだ熱さが残る手を握った。
「唯、大丈夫か?」
「凌…ごめ…ん…ねっ」
「悪いのは俺、本当に…ごめん」
「…腕っ…私のせい?」
「こんなの平気だよ。湿布貼っとけば大丈夫」
俺の腕を見つめていた唯の瞳に、
どんどん涙がたまっていく。
「私…凌が大切なのにっ…負担になりたくなくて…それでっ…私っ」
「分かったから…ありがとな」
唯の涙を拭いながら、俺は後悔していた。
倒れるまで唯を追い込んだのは、俺。
もっと、唯を信じればよかったんだ。
心の中で、何回も謝った。